布マスクの洗い方や劣化しないお手入れ方法。頻度・漂白剤使用の注意点
不織布のマスクよりも肌当たりが優しく、快適に使えるのが布マスクの魅力です。洗濯して何度も繰り返し使えるのもメリットの一つ。
一方で、洗濯頻度やお手入れ方法を誤ると、繊維が傷んですぐに駄目になってしまったり、なんとなくくすんで清潔感が損なわれてしまうケースも少なくありません。
布マスクの洗い方は、どうするのが正解なのでしょうか。基本のお手入れ方法から洗い方の注意点、長持ちさせるコツやおすすめアイテムなど、気になる情報をまとめてお届けします。
布マスクの基本的な洗い方
まずは布マスクの基本的な洗い方について学んでいきましょう。まず大切なのは、布マスクが自宅で洗濯できるかどうかの確認です。洗濯表示に水洗い可のマークがあるか、チェックしてみてください。
また布マスクは洗濯機ではなく、手洗いしましょう。布マスクを洗濯機でお手入れしていると、早く劣化してしまいます。
ゴムが伸びたり、形が崩れてしまったりする恐れもあるでしょう。またほかの衣類や洗濯槽に付着した雑菌が、洗濯中にマスクに移ってしまう可能性も。清潔さをキープするためにも、個別に手洗いするのがおすすめです。
では具体的に、普段のお手入れではどういった点に注意するべきなのでしょうか。5つのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
基本の手洗い方法と劣化を防ぐコツ
マスクの手洗いは、決して難しい作業ではありません。以下の手順でお手入れしましょう。
1.大きめのバケツや洗面器に水と衣料用洗剤を入れる
2.洗剤液にマスクを浸して、そのまま10分程度浸け置きする
3.形を崩さないよう、10回程度優しく押し洗いする
4.洗面器の水を入れ替え、ていねいにすすぎをする
5.乾いたタオルにマスクを挟み込み、水気を吸い取る
6.陰干しする
トラブルや劣化を防ぐためのコツは「洗剤の量」です。「多いほうがきれいになりそう」と思いがちですが、これは誤解です。
繊維内への洗剤残りを防ぐためにも、適量で使用しましょう。2リットルの水に小さいスプーン半分程度で十分です。
洗濯中にゴシゴシこすったり、乾燥中にゴムの部分を洗濯ばさみで留めたりすると、素材を傷めてしまいます。
マスクの汚れは、優しく押し洗いするだけで十分に落とせるでしょう。干す際には、マスク本体部分を洗濯ばさみで留めるよう意識してください。
洗濯機を使う際の注意点
マスクのお手入れは手洗いが基本とはいえ、「余裕がなくてつい洗濯機を使ってしまう…」という人もいるでしょう。ダメージを最小限にするためには、洗濯ネットに入れてデリケートコースで洗濯するのがおすすめです。洗剤もおしゃれ着専用のものを使用してください。
洗濯機でのお手入れでもっともダメージが加わりやすいのが、脱水の工程です。「脱水だけは手作業で行う」「脱水時間をごく短く設定する」といった方法で対策するとよいでしょう。
洗剤の選び方は?
布マスクは肌に直接触れるもの。洗浄後にすすぐとはいえ、体への負担が少ない洗剤を選択するのがおすすめです。
また、香りが強い洗剤は避けてください。強い匂いを放つマスクで口周りを覆うと、気分が悪くなってしまう可能性も。柔軟剤の使用は避けましょう。
水温は何度がベストか?
布マスクの洗濯は、ぬるま湯を使って行うのがおすすめです。
35℃程度のお湯を用意しましょう。ガーゼ製のマスクであれば、熱湯を使った消毒も可能です。ただしこの場合、ゴム部分は避けてマスクの本体部分にだけお湯がかかるよう注意してください。
すすぎと乾燥の重要性
マスクを洗濯する工程で、疎かにしてはいけないのが「すすぎ」と「乾燥」です。
すすぎが充分ではない場合、繊維内に洗剤成分が残ってしまいます。劣化や黒ずみのほか、肌トラブルの原因になる可能性も。
洗面器に水をためてすすぎを行う場合は3回以上、流水で水を入れ替えながら行う場合でも2回以上きれいにしましょう。
また十分に乾燥させないまま保管すると、雑菌が繁殖してしまいます。いやな臭いやカビ、黒ずみの原因になるため、細部まで乾ききっていることを確認してから保管してください。
布マスクの適切な洗濯頻度とは?
布マスクの洗濯は、適切な頻度で行うことも大切です。たとえ正しい方法でお手入れしていても、頻度が少なければ汚れは徐々に蓄積します。
洗濯頻度が高すぎれば、清潔さはキープできても劣化を早めてしまうでしょう。お手入れ頻度に関するコツは以下のとおりです。
おすすめ頻度は「1日1回」!毎日洗うべき理由とは?
マスクの洗濯は1日1回、着用後に行うのがおすすめです。外出時に使ったマスクには、菌やウイルスが付着しています。
毎日きちんとお手入れすることで、マスクを介して拡散するのを防げるでしょう。また口元に当てて使うマスクには、呼気から臭いが移りやすく、メイクや皮脂汚れも付着しがちです。1日1回のお手入れで、すっきり落とすのがおすすめです。
マスクの洗濯は、帰宅後できるだけすぐに行いましょう。付着したウイルスや汚れを広げずに済みます。
梅雨時期の乾燥対策
生乾きで雑菌が繁殖するのを防ぐためには、できるだけ速やかに乾かすのがコツです。梅雨時や雨の日など、乾くまでに時間がかかる場合には、ぜひ風を使って対策をしてみてください。
干したマスクに扇風機などで風を送るようにすれば、乾燥時間を短縮できます。
ちなみに、布マスクを乾燥機にかけると、布が縮んだり型崩れしてしまったりする可能性も。長く愛用したいなら、自然乾燥してください。
マスクの種類による洗い方の違い
マスクにもさまざまな種類があり、お手入れ方法はアイテムによっても異なります。
たとえば、ポリウレタン素材で作られたマスクや色柄ものは、先ほど紹介した手順で洗濯できますが、漂白剤の使用は避けましょう。生地を傷め、色落ちや変色の恐れがあります。
また抗菌性能を付加したマスクやシルクなど特別な素材で作られたマスクは、商品ごとにお手入れ方法が指定されている可能性も。
洗濯前には、手順や注意点をよく確認しておきましょう。衣料用洗剤の多くは、洗浄力を高めるため、弱アルカリ性の性質を持っています。中性洗剤を指定されるケースもあるので、十分に注意してください。
使用期間と洗濯頻度の関係性
どれだけていねいに作業していても、洗濯回数を重ねれば重ねるほど、マスクは傷んでしまいます。布マスクは繰り返し使えるのが魅力ではありますが、半永久的に使用できるわけではありません。マスクの形が崩れてしまったり、生地全体がヨレてしまったり…。劣化が気になり始めたら、早めに交換するのがおすすめです。
漂白剤を使った効果的な洗浄法
口紅やファンデーションなど、頑固な汚れが付着してしまったときには、漂白剤がおすすめです。
汚れ落とし効果が高いからこそ、「口もとを覆うマスクに使用しても大丈夫なのか」「生地が傷んでしまうのでは」と、不安感じる人もいるでしょう。
使用時のポイントを解説します。
安全な漂白剤の選び方
漂白剤を使ったマスクのお手入れで失敗しないためには、選び方が重要なポイントです。
マスクに合った漂白剤を洗濯しましょう。
白のガーゼマスクは、塩素系漂白剤を使ってお手入れするのがおすすめです。頑固な汚れもきれいに落とし、真っ白に仕上げてくれるでしょう。
色柄物のマスクを洗濯するときには、酸素系漂白剤を使ってください。塩素系を使用すると、色落ちやムラといったトラブルが起きる可能性があります。
漂白剤を使う際の注意点
日焼け止めが付着したマスクに漂白剤を使うと、ピンクや黄色に変色してしまうことがあります。
顔に直接触れるマスクは、日焼け止めが付着する可能性も高いもの。漂白剤の使用を避け、通常の衣料用洗剤を使うのもよいでしょう。
漂白剤で変色してしまった場合、原因は日焼け止めに含まれる一部の成分です。漂白剤と反応し変色する仕組みですが、生地そのものに色が付いているわけではありません。
衣料用洗剤などでていねいに日焼け止め成分を落とし切ることで、もとの状態に戻ります。
漂白剤による布マスクの劣化防止法
漂白剤によるダメージを極力防ぐため、大切なのは「適正量で使う」ことです。目分量でドボドボと注ぐのではなく、水1リットルに対して漂白剤15ミリリットルを目安にしましょう。
漂白剤をたっぷり入れたほうが汚れを落とす効果は高まりそうですが、生地を傷めてしまいます。また繊維の奥に残った漂白剤成分が、肌に影響を与える可能性も。入れすぎないよう注意してください。
漂白効果を最大化するステップ
塩素系漂白剤の効果を高めるためには、洗剤を使ってお手入れしたあとに、あらためて浸け置きするのがポイントです。
洗剤では落とし切れなかった汚れに対して、塩素系漂白剤が効率よくアプローチしてくれるでしょう。
一方で酸素系漂白剤を使用する場合、最初の浸け置き時に洗剤と漂白剤の両方を投入するのがおすすめです。それぞれ使い方が異なるので注意してください。
布マスクを長持ちさせるためのコツ
布マスクを長持ちさせるためには、洗濯以外にも注意するべきポイントが多々あります。5つのコツを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
直射日光を避ける
マスクに限らず、布製品を劣化させる原因になるのが直射日光です。紫外線による消臭効果や除菌効果は魅力的ではあるものの、マスクを長持ちさせたいなら陰干しでダメージを避けたほうがよいでしょう。
「陰干しではなかなか乾かない」という場合には、扇風機やサーキュレーターを使うのがおすすめです。
空気の流れを作り出せば、直射日光なしでも素早く乾燥させられるでしょう。
アイロンがけの効果と注意点
布マスク洗濯後にアイロンがけをすれば、崩れた形をきれいに整えられます。
また熱を加えることで、除菌効果や消臭効果も期待できるでしょう。ただしマスクの種類や素材によっては、アイロンがけができない可能性も。あらかじめ、取り扱い方法を確認しておいてください。
収納方法で寿命が変わる
洗濯が終わった布マスクは、菌やホコリが付着しないよう、ジップ付き袋に入れて保管するのがおすすめです。
家族それぞれの名前を書いた袋で個別に管理すれば、どのマスクが誰のものか、瞬時に把握できます。
「マスクをすぐに装着できるように」との目的から、フックなどに耳掛けゴムを引っ掛けて吊るす人もいますが、マスクの寿命を縮めてしまうため、引っ掛けて吊るすのは避けるようにしてください。
複数枚をローテーションで使うメリット
布マスクは複数枚用意して、ローテーションで使用するのがおすすめです。
洗濯から乾燥まで、スケジュールに余裕を持って取り組めます。また「装着→洗濯→乾燥」の手順を絶えず繰り返していると、繊維に負荷がかかります。
ローテーションで休息時間を設けることで、より長く愛用できるでしょう。
専用ケースの活用法
外出中に布マスクを交換した際、外したマスクをどう持ち帰るかで頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。
そのままバッグに入れるのではなく、専用ケースを使うのがおすすめです。マスクをたたんでバッグに直接入れると、ほかの荷物に引っかかったり、引っ張られてしまったり…。
ダメージリスクも上昇します。コンパクトサイズの専用ケースを持ち歩くことで、より安全にマスクを持ち運べるでしょう。
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オーガニックコットンに抗菌・抗ウイルス機能をプラスした布マスク
布マスクの洗い方をマスターして便利に活用を
不織布マスクにはない、優しい触れ心地が魅力の布マスク。
健やかな日々を守るためのアイテムだからこそ、「正しいお手入れ方法がわからない」「本当に汚れが落とせているのか不安」といったお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
布マスクを洗う際には、手洗いがおすすめです。今回紹介した方法も参考にして、快適布マスク生活をスタートしてみてください。