妊娠のサインである「着床出血」とは?生理との違いや注意点、対策方法を解説
生理予定日近くに出血があった場合、「妊娠していない」と判断する女性が多いのではないでしょうか。しかし実際には、その出血こそが妊娠のサイン・着床出血である可能性もあります。着床出血とはどのようなもので、通常の生理とどう見分ければ良いのでしょうか。出血の理由や対処法、注意点などについて、わかりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
着床出血とは?
妊娠を意識している場合、生理予定日近くの出血に敏感に反応する女性は多いでしょう。妊娠が成立しなかった場合の生理と、妊娠が成立した場合の着床出血、どちらの可能性もあります。「生理については知っているけれど、着床出血はよくわからない…」という場合、まずは着床出血の概要や発生する理由について確認していきましょう。
着床出血の概要
着床出血とは、女性の体内にある受精卵が、子宮内膜へと着床した際に起きる出血のことです。妊娠初期に出血するケースは決して少なくありません。着床出血は、そのなかでももっとも多い理由と言われています。
着床出血が起きるのは妊娠4週目ごろで、そのほかの自覚症状はほぼ感じられない時期です。妊娠しなかった場合に起きる生理とほぼ同時期に当たるため、「普段通り生理がきた」と勘違いし、妊娠を見逃してしまうケースも少なくありません。
また、妊娠中のすべての女性が着床出血を経験するわけでもありません。着床出血がないケースのほうが多いと言われていますから、「初期の出血=妊娠成立」とは限らない点も、頭に入れておきましょう。
着床時に出血する原因
着床出血が起きる原因は、受精卵から伸びる絨毛という組織です。受精卵が成長するためには、子宮内膜に根付いて胎盤を作る必要があります。
受精卵と子宮内膜をしっかりと結び付ける役割を担っているのが絨毛なのです。妊娠継続のために欠かせないステップではありますが、稀にこの絨毛が、子宮内膜内の血管を傷つけてしまうケースがあります。出血が体外へと排出されることで起きるのが、着床出血です。
着床出血の期間や量、色は人それぞれで、一概には言えません。「ピンク色のおりものがうっすらと付着する」程度で済む人もいれば、「鮮血がある程度まとまって出る」ようなケースもあるでしょう。実際に出血があったときには疑問を抱きつつ、妊娠確定後に「あれが着床出血だったのか…」と思い当たる妊婦さんも多いようです。
着床出血と生理の違いとは?
妊娠を意識しているタイミングで、出血があればドキドキしてしまうもの。生理も着床出血も似たようなタイミングでやってくるものだからこそ、「これはいったいどちらなのか…」と悩む方も少なくありません。
絨毛によって引き起こされる着床出血は、あくまでも一時的なもの。子宮内膜全体が剥がれ落ちる生理と比較して、出血量は当然少なくなります。
「ピンク色のおりものや、茶色の血液がショーツやトイレットペーパーに付着する」程度を終了するケースも多いようです。稀に生理と同じような鮮血が出る場合もありますが、出血する期間は長くても2~3日程度が一般的です。
着床出血に合わせてお腹がチクチクすることはあっても、生理痛のような強い痛みはありません。また、ドロッとした血液の塊が排出されるようなこともないでしょう。これらのポイントに注目して、着床出血と生理を見分けてみてください。
ただし、着床出血であっても通常の生理とほぼ変わりないほどの出血が見られるケースもゼロではありません。また反対に、通常の生理であっても「経血量が少ない」「期間が短い」というタイミングもあるでしょう。
出血量や期間といった状況だけで、着床出血と生理を確実に見極めるのは難しいものです。あくまでも「可能性」として捉えてください。
妊娠時の出血に対する注意点
妊娠初期は、着床出血も含め「出血」を経験する女性は、決して少なくありません。「きっと着床出血だから」と安易に考えるのはおすすめできません。妊娠時の出血に対する注意点を解説します。
着床出血以外の可能性
妊娠超初期には、着床出血以外にも出血する原因は多くあります。「出血量が多い」「ダラダラと長く出血が続いている」という場合、着床出血以外の可能性を疑い、早めに医師の診察を受ける必要があるでしょう。
着床以外で、妊娠超初期に出血する原因になりやすいのは、以下のような状態です。
・絨毛膜下血腫
・子宮外妊娠
・胞状奇胎
・前置胎盤
・初期流産
絨毛膜下血腫は、着床時の出血が体内に留まり、血液の塊になってしまうことを言います。自然に吸収されるケースも多いですが、血種が原因でさらなる出血を引き起こしてしまう場合もあります。
子宮外妊娠とは、受精卵が子宮以外の場所に着床してしまうことで、胞状奇胎は絨毛細胞の異常増殖によって引き起こされます。
どの症状も、妊娠の経過に非常に大きな影響を及ぼす可能性があり、放置は危険です。「着床出血にしては出血量が多い気がする…」などの自覚症状がある場合、早めに婦人科医に相談しましょう。
またごく少量であっても、通常の生理と異なる点があれば、一度受診するのがおすすめです。着床出血であれば、その後は妊娠の経過観察のために受診を継続することになるでしょう。着床出血以外の場合でも、早期発見・早期ケアが可能になります。
ナプキンの選び方と使い方
着床出血があった場合、ナプキンの選び方や使い方にも注意しましょう。
ショーツに軽く付着する程度であれば、おりものシートでも十分に対応可能です。量が多い場合も、通常の昼用生理用ナプキンで対応できるケースがほとんどですが、多い日の昼用や夜用が必要になる方もいます。出血量に合わせて臨機応変に対応してください。
一般的な生理用ナプキンに使われている高分子吸収材は、水分を吸収すると冷たくなるという特徴があります。妊娠初期の下半身の冷えを防止するためにも、不使用タイプを選択するのがおすすめです。
また妊娠をきっかけに、肌質の変化を実感する女性も少なくありません。肌に余計な負担をかけないためにも、通気性が良く肌への刺激が少ないタイプにも注目してみてください。
妊娠時の出血の対策方法
妊娠中に出血があれば、慌ててしまう方も多いでしょう。どう対処すれば良いのか悩んだら、以下の2点を意識してみてください。
安静にすること
妊娠中の出血は、異常を知らせるサインである可能性も。まずは身体を休めて安静にし、様子を見ましょう。妊娠初期は出血しやすく、少量であれば妊娠の経過に問題がないケースがほとんどです。
そのまま治まるようであれば、次回検診時に相談してみてください。安静にしていてもどんどん出血量が多くなる場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
定期的な検診を受けること
妊娠中の予期せぬ出血にも慌てず対応するためには、妊婦検診をきちんと受けることが大切です。検診を受ける産婦人科には、妊婦さんそれぞれのデータが蓄積されます。
出血の原因やリスクについても、把握しやすくなるでしょう。出血を悪化させないためのアドバイスも受けられ、自分では気付かない異常も早期に察知してもらえます。
妊婦検診を定期的に受けていれば、出血に気付いたタイミングで電話をして、受診するべきか判断も仰げます。不安を解消し精神的に安定するためにも、定期検診は確実に受けるようにしてください。
着床出血や妊娠中の出血が気になった方におすすめの商品5選
妊娠中に生理はありませんが、着床出血をはじめ、出血トラブルに見舞われる場面は少なくありません。安心かつ快適に使用できるナプキンを用意しておくのもおすすめです。デリケートな女性にそっと寄り添うオリジナルブランド「NaturaMoon(ナチュラムーン) 」より、5つのアイテムを紹介します。
まとめ
妊娠時の出血は、着床出血をはじめ決して珍しくはありません。慌てずに対処するためにも、適切な知識を身に付け備えておくことが大切です。
着床出血は妊娠のサインと言われていますが、生理と同じくらい出血してしまうケースもあります。必要なときには素早く医師の診察を受けられるよう、事前準備を整えておきましょう。また敏感肌に優しく冷えにくいナプキンも用意しておくと安心です。