多くの女性が抱える 生理不順 の原因、影響、セルフチェック方法について学ぼう

女性が抱える生理のお悩みで多いのが、「生理周期や期間が乱れがち」というものです。いわゆる生理不順になると、「もしかして何か病気のサインなのでは…」と不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
生理不順とは具体的にどのような状態で、何が原因で発生するのか、わかりやすく解説します。生理不順が女性の健康に与える影響や改善するための方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
生理不順とは何か

生理にまつわる不安を解消するため、まずは生理不順とはどのような状態を指すのか、正しい知識を身に付けましょう。生理周期の基礎知識から誤解しやすいポイントまで、理解を深めてみてください。
生理周期の基礎知識
生理不順とは、生理周期が一般的な月経周期から外れてしまう状態のこと。医学的には月経周期異常と呼ばれています。
生理周期には、もともと個人差があるもの。「頻繁に来る」という人もいれば、「忘れた頃にやってくる程度」という人もいるでしょう。正常な月経周期日数は25~38日と言われています。
生理開始日から、次の生理が始まる前日までの日数がこの範囲内に収まっていれば、特に問題はないと言われています。反対に「生理開始から次の生理まで3週間程度しか空かない」「2か月に一度しか来ない」という場合は、生理不順といえるでしょう。
また前後6日程度の変動であれば、「問題なし」というケースも多いようです。さまざまな事情によって、生理が早く来たり遅れたりすることは決して珍しくはありません。生理不順が長引いている場合を除き、過度に不安を抱く必要はないでしょう。
生理不順の種類と特徴
生理不順には、以下のような種類があります。
・頻発月経 月経周期が24日以内の場合
・揮発月経 月経周期が39日以上3か月以内の場合
・無月経 もともと生理があり、妊娠していないにもかかわらず3か月以上月経がない場合
「もしかして生理不順かも…」と思ったら、まずは自身の月経周期を確かめ、どれに当てはまるのか確認してみてください。
どのように診断されるか
生理不順が長引いている場合、婦人科で診察を受けるのがおすすめです。医師による問診や超音波検査、血液検査などで原因を探りつつ、診断を下します。
超音波検査は卵巣や子宮に異常がないかどう確認するために行われるもの。血液検査ではホルモン値を確認します。
生理不順と診断された場合の治療方針は、症状や年齢、それぞれの希望によって大きく違ってくるでしょう。
病気が原因であれば治療をスタートさせますが、実際には原因がはっきりしないケースも少なくありません。特別な治療は行わず、経過観察や生活習慣の改善をおすすめされる場合もあるでしょう。
よくある誤解と正しい理解
月経周期は、ホルモンの働きによって左右されるもので、非常に繊細です。「生理周期=28日で、1日でもズレたら不順」というのは大きな誤解。年代や健康状態、ストレスの有無などで、ある程度揺れ動くのはごく自然な状態です。
また生理不順を改善するために低用量ピルが処方されることもありますが、身体に悪いものではありません。
ホルモンバランスを整えることで、生理不順や生理痛の悩みを解消できるので、医師の診断のもとでうまく活用してみてください。
生理不順が起こる原因

生理不順で悩んでいる人にとって、気になるのがその原因についてです。いったいなぜ月経周期に乱れが生じるのでしょうか。5つの要因を解説します。
ホルモンバランスの乱れ
女性の身体で定期的に月経が起きるのには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが関わっています。
月経周期は非常に繊細なホルモンバランスのもとでコントロールされており、何か一つでもうまくいかなくなれば簡単に乱れてしまうでしょう。脳の視床下部や脳下垂体、卵巣のいずれかにトラブルが起きれば、ホルモンバランスが乱れ、生理周期が変化してしまいます。
ストレスや生活習慣の影響
ホルモン分泌に関わる脳の視床下部は、ストレスに弱いという特徴があります。日常的に強いストレスにさらされていると、その心的負担が原因で生理が止まってしまうケースも少なくありません。
また「激しい運動を日常的に行っている」という場合も、生理不順になりがちです。極限状態にまで追い込まれた身体は、生命維持に必要な機能のみを維持しようと働きます。生殖機能がストップするため、無月経や揮発月経になります。
食生活による影響
過度なダイエットや肥満も、生理不順の原因の一つです。痩せるために食べるのを控え、栄養失調状態になれば、ホルモン分泌量は減少します。
反対に、肥満になるほど食べすぎれば過剰分泌の原因になるでしょう。どちらの場合も生理周期のコントロールが難しくなります。
病気や障害が原因の場合
甲状腺や卵巣、子宮の病気も、生理不順を引き起こします。子宮がんなど、重大な病気の恐れもあるので注意してください。
卵巣や子宮の病気を放置した結果、不妊症になる可能性も。生理不順をサインと捉え、できるだけ早く治療をスタートさせましょう。
生理不順になったとき、「ストレスのせい」と安易に決めつけるのは避けてください。実際に「特に問題なし」と診断されるケースが多いものの、病気の可能性はゼロではありません。
婦人科で診察を受け、病気の可能性を否定したうえでそのほかの対策に取り組むのがおすすめです。
年齢と環境による変化
女性ホルモンの分泌量は、年齢とともに変わっていくもの。その過程でバランスが乱れ、生理不順が起きるケースも少なくありません。
生理がまだ安定していない10代や閉経に向かい始める40代は、ホルモンバランスの乱れにより生理不順が起きやすい時期と言えます。
また環境の変化は、女性の心に影響を与えます。引越しや転職など、ライフステージの変化にストレスを感じ、一時的に生理不順になってしまうケースもあります。
出産後しばらくは、女性ホルモンの分泌が安定しません。徐々に回復していくので、焦らないようにしましょう。
生理不順が健康に与える影響
生理不順が続くと、健康面に何か影響を及ぼすのでは…と不安を感じてしまいがちです。生理不順による体調不良の主な症状や、長期的なリスクについて解説します。
不調として現れる症状
生理不順だからといって、何か特別な不調が出るわけではありません。ただし、月経周期が短い頻発月経の場合、生理の煩わしさに振り回される期間が増えることに。生理痛やPMSが重い人は、不調を感じやすいでしょう。無月経や揮発月経の場合、「生理がないぶん負担が少ない」と思いがちですが、身体の中には何か問題が隠されています。生理による不調がないからと、放置しないでください。
長期的な健康リスク
生理不順を放置すると、将来的に不妊になるリスクが高まると言われています。妊娠を希望する場合、原因を突き止めたうえで、正しく対処することが大切です。
また生理不順の原因によっては、がんや脳梗塞、心筋梗塞といった重大疾患の可能性が高まる危険性も。将来の健康を守るためにも、生理不順を軽視しないようにしましょう。
セルフチェック方法と対策

生理不順に悩まされているとき、セルフチェックで確認したいのが「排卵の有無」と「ストレス度」です。
事前に把握しておけば、婦人科を受診する際により正確な診断が可能になるでしょう。対策方法を知るためにも重要なポイントなので、ぜひチェックしてみてください。
基礎体温の測り方
生理があっても排卵しているとは限りません。基礎体温を計測し、自身の身体のリズムを知りましょう。
基礎体温は、朝目覚めたら身体を動かさない状態で計測します。基礎体温計を舌の裏側、付け根部分に挿入したらしっかりと押さえてください。
計測結果を基礎体温表に入力し、高温期と低温期のきれいな二層に分かれているか確認します。基礎体温は継続して計測し、身体のリズムを把握するためのものです。まずは1サイクルからスタートし、2~3サイクル続けると、自身の身体の様子を確認しやすくなるでしょう。
おりものの観察方法
排卵の有無は、おりものの分泌状態からも予測可能です。排卵日が近づくと、おりものの量は徐々に増加。透明でよく伸びるのが特徴です。
その後乳白色へと変化し、徐々に量が減ってきたら排卵日を迎えたと考えられます。排卵日前後のタイミングを教えてくれるおりものシートを使えば、より手軽にチェックできるでしょう。
ストレスと向き合う方法
生理不順の原因がストレスであっても、自身が抱えている精神的負担に気づいていない人もいます。まずはゆったりリラックスして、自分の心と向き合ってみましょう。睡眠や食事など、生活習慣に異常が出ていないかどうか、あわせてチェックするのもおすすめです。
生理不順を改善するための方法
生理不順の原因が病気ではないとわかったら、自分にできることから改善をめざすのがおすすめです。4つの方法を紹介するので、自身に足りないものを見つけてみてください。
食事改善でホルモンバランスを整える
日々の食生活に問題がある場合、それを改善することがホルモンバランスを整えるための第一歩です。暴飲暴食は避けて、1日に3食、バランスの良い食事を心掛けましょう。
また女性ホルモンの働きをサポートしてくれる栄養を積極的に摂取するのもおすすめです。大豆イソフラボンを多く含む大豆製品や、亜鉛を多く含むごまやレバーは、ぜひ積極的に摂取してください。動物性たんぱく質やビタミンB群、ビタミンE群にも注目しましょう。
適度な運動とストレッチ
身体のリズムを整えるためには、適度な運動も必須です。過度な運動は生理不順を悪化させる恐れがあるため、無理のない範囲で身体を動かしましょう。お風呂上がりのストレッチや、通勤中のウォーキングも立派な運動です。ストレス発散にも効果的なので、ぜひ取り入れてみてください。
メンタルヘルスケアの取り組み
日々の生活に強いストレスを抱えている場合、解消の手立てを探ってみてください。溜め込みすぎないための工夫も必須です。
信頼できる人に話を聞いてもらったり、趣味に没頭できる時間を確保したりするのも良いでしょう。メンタル面での落ち込みが激しい場合、心療内科で相談するのも一つの方法です。生理不順を解決するためには、ぜひ自分の心の動きにも注目してみてください。
サプリメントや漢方薬の活用
女性の身体をサポートする、サプリメントや漢方薬も人気です。大豆イソフラボンやエクオール、ビタミンEや亜鉛といった成分が配合されているサプリメントは特に人気。
漢方薬では当帰芍薬散や加味逍遥散、桃核承気湯などが処方されることが多いようです。自分に足りないものを補給する感覚で取り入れてみてはいかがでしょうか。
本記事読者におすすめしたい商品
生理不順に悩む女性におすすめのアイテムは以下の2つです。身体の負担を軽減し不安を解消するためにも、ぜひ注目してみてください。
優しい付け心地で長時間使用でも負担になりにくいおりものシート
厳選植物成分で女性の身体のリズムをサポートするサプリメント
生理不順とは何かを正しく理解し適切な対策を

生理不順で悩む女性は多いものの、原因がわからず、そのまま問題を放置してしまうケースも少なくありません。
原因や健康への影響を正しく知り、自分にできる対策からスタートしてみてください。生理に関わるお悩みを解消し、健康的で前向きな自分をめざしましょう。