顔のかゆみに悩まされている方は、決して少なくありません。かゆみの原因はさまざまですが、意外と多いのが「乾燥」によって不快な症状が出てしまっているケースです。

いったいなぜ、皮膚の乾燥がかゆみにつながってしまうのでしょうか。

乾燥肌とかゆみの関係性や、おすすめのスキンケア方法を紹介します。

かゆみを和らげるのにおすすめのクリームやローションの選び方も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

顔が乾燥するとかゆみを感じる理由とは？

顔がかゆいときに、やたらとかきむしってしまうのはおすすめできません。正しく対処し、健やかな状態を保ちましょう。

そのためにはまず、かゆみをもたらしている原因について、基本的な知識を身につけておく必要があります。乾燥によって肌がかゆくなった場合の症状や原因について、わかりやすく解説します。

乾燥肌の特徴と症状

乾燥肌とは、皮膚の奥の角質層に含まれる水分量や保湿成分量が低下した状態を意味します。カサカサと粉を吹いたり、さまざまな肌荒れ症状が気になったりするのも、乾燥肌の特徴です。

また、皮膚の赤みやかゆみといった不快症状を訴える方も少なくありません。

乾燥が原因で肌にかゆみを感じるのは、皮膚のバリア機能が低下しているためです。皮膚には本来、外部の刺激から角質層を守る機能が備わっています。

乾燥によりその機能がうまく働かなくなると、ほんの少しの刺激にも敏感に反応するように。赤みやかゆみといった症状が出てきてしまいます。

対症療法で和らげられても、乾燥肌そのものを改善しなければ、かゆみの根本的な解決にはつながらないでしょう。

外部要因による乾燥肌のかゆみ

乾燥によるバリア機能低下が原因でかゆみが生じている方の中には、「刺激といわれても、特に思い当たる節がない…」という方も多いのではないでしょうか。

バリア機能が十分に働かない肌にとって、さまざまな外部要因が刺激となります。以下はその一例です。

・紫外線

・ホコリ

・髪

・花粉

・細菌

・衣類

・誤ったスキンケアアイテム　など

乾燥肌だからといって、髪や衣類が触れる刺激をゼロにすることはできません。紫外線やホコリ、花粉や細菌が皮膚に触れるのを防ぐのも難しいでしょう。

特別な行動をしていなくても、皮膚に触れるさまざまな外部要因が「刺激」になってしまうのが、乾燥肌の特徴です。

かゆみの感じ方には個人差がありますが、「眠れない」「イライラする」など、日常生活に支障をきたしてしまうケースも決して少なくありません。

内部要因による乾燥肌のかゆみ

乾燥肌によって引き起こされるかゆみは、ストレスが原因で引き起こされる場合もあります。ストレスを感じると、女性ホルモンの分泌量が減少。

代謝機能の低下や自律神経の乱れにつながる可能性もあるでしょう。不快症状を根本から解決するためには、外部要因と内部要因をセットで対策していく必要があります。

乾燥が進むと乾燥性皮膚炎の可能性も

皮膚の乾燥を放置すると、乾燥性皮膚炎になる恐れがあります。乾燥により皮膚のバリア機能が低下した時間が長くなれば、そのぶん深刻な影響を受けてしまうでしょう。

強いかゆみや赤み、水ぶくれ、湿疹といった症状が現れます。

ただの肌荒れと思って放置すると、症状はさらに悪化していきます。専門医の診断を受け、適切な保湿ケアを行うようにしてください。

かゆみを抑えるためのスキンケア方法

乾燥が原因で皮膚にかゆみを感じている場合、日々のスキンケアに工夫することで、不快症状を和らげられる可能性があります。

普段からスキンケアに力を入れていても、「実は誤った方法で行ってしまっている」というケースも決して少なくありません。皮膚を乾燥やかゆみから守るためのポイントは、以下の4つです。

保湿ケアのポイント

乾燥によるかゆみを抑えるために、まず意識したいのが保湿ケアです。

洗顔後の肌は急激に乾燥が進みます。できるだけ早く、正しい手順で保湿ケアを行いましょう。

化粧水で水分を補給したあと、乳液で油分を補ってください。最後にクリームでふたをすれば、保湿ケアは完了です。「乾燥には水分だけを補給すれば良い」と思いがちですが、これは誤った方法です。乳液やクリームによるケアも、忘れないでください。

洗顔と入浴の注意点

乾燥によるかゆみが気になっているときは、日々の洗顔や入浴にも注意が必要です。余計な刺激を与えないよう注意しましょう。

洗顔は手早く、こすらないよう意識してください。洗顔料はたっぷりと泡立てて、肌に乗せたあとは優しく滑らせるようにして洗います。

また洗顔や入浴時のお湯の温度が高すぎると、それも刺激の原因に。洗顔時にはぬるま湯を使い、お風呂のお湯も熱くしすぎないよう意識してください。

タオルで拭くときも、ゴシゴシとこするのではなく、優しく押さえるようにして水分を吸収するのがコツです。

食生活や生活習慣の改善

肌の状態は、日々の食事や生活習慣によっても大きく変わってきます。健やかな肌を保ち、保湿力をアップするための栄養を積極的に補給しましょう。

美肌にいい栄養といえば「ビタミンC」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、健康な皮膚を作るためには、そもそもタンパク質が必要です。

ビタミンAやビタミンB群、ビタミンEなども重要な役割を果たすため、バランス良くさまざまな食材を摂取するのがおすすめです。

スキンケア商品の選び方と使い方

乾燥肌でかゆみが気になるときには、皮膚にとって刺激とならないスキンケアアイテムを選ぶことも大切です。敏感肌用の、皮膚に優しいアイテムを選択しましょう。

また、スキンケアアイテムは「とにかく量を使えば良い」というわけではありません。適切な頻度で、適量を心掛けてお手入れするようにしてください。

かゆみを軽減するのに効果的なクリームやローションとは？

乾燥対策を行っていてもなかなかかゆみが引かない場合、一歩進んだケアを実践するのがおすすめです。

皮膚科で相談するのが一番ですが、市販薬にも有効成分を含むものは少なくありません。ぜひ注目してみてください。

かゆみを抑える成分とその効果

皮膚のかゆみが気になるときに、炎症を鎮め、不快な症状を和らげてくれるのがステロイドです。非常に強い薬というイメージを抱きがちですが、実際には効果が高いものもあれば低いものもあります。

症状の程度や部位に合わせて、適切な薬を選ぶことが何よりも重要です。

ドラッグストアなどで購入できる市販薬は、処方薬よりも弱いタイプが多いものの、自身で見極めるのは難しいでしょう。

医師や薬剤師に相談しながら決定するのがおすすめです。

ステロイド以外にも、抗ヒスタミン薬やかゆみを抑えるのに効果的です。

ヘパリン類似物質には、肌の保水力を高める効果が期待できます。ぜひこれらの成分にも注目してみてください。

かゆみ対策のための正しい生活習慣

乾燥肌が原因のかゆみで悩まされている場合、正しい生活習慣を心掛けるのも有効な対策方法です。普段あまり意識していない…という方は、ぜひ以下の4つのポイントから整えてみてください。

室内環境を快適に整えよう

乾燥肌を改善するためには、室内環境を快適に保つ工夫が必須です。

具体的には、以下のポイントを意識してみてください。

・温度や湿度を快適に保つ

・ホコリや花粉など、アレルギー物質は極力除去する

・肌に触れるものを木綿製品へと切り替える

湿度が低い状態は、乾燥肌が悪化する原因のひとつです。また温度が高すぎたり低すぎたりするのも、刺激となるでしょう。

室内に温湿度計を設置し、適切になるようコントロールしてください。加湿器を使用する場合、「湿度60％」が目安です。 ハウスダストや花粉の除去には、空気清浄機を用いるのがおすすめです。

身の回りの肌着やタオルなど、肌に直接触れるものを化学繊維からコットンへと切り替えるだけでも、快適に過ごしやすくなります。

睡眠時間と睡眠環境の改善

健やかな皮膚を保つためには、質の高い睡眠の確保も重要なポイント。十分な睡眠時間を確保するとともに、快適に眠れる環境を整備しましょう。

温度や湿度をできるだけ一定に保つほか、負担の少ない寝具を選ぶことも大切です。就寝前はスマホを使わないなど、日々の習慣を改善するのも効果的でしょう。

ストレスを軽減する方法

乾燥肌を悪化させる内部要因のひとつは、ストレスです。だからこそ、普段からストレス解消についても意識してみてください。効果的なストレス解消方法は人によって異なりますが、「適度な運動をする」「笑う」といった行動がおすすめ。

ストレスの原因をできるだけ排除しつつ、溜め込まないようにするための工夫も取り入れてみてください。

本記事読者におすすめしたい商品

乾燥によるかゆみが気になる方にとって、スキンケアアイテム選びは非常に重要なポイントです。おすすめ商品を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

乾燥からくる皮膚のかゆみは正しいケアで対処しよう

皮膚の乾燥により、顔にかゆみを感じている方は決して少なくありません。「かゆいから」とかきむしれば、さらに状況は悪化してしまうでしょう。

その原因を正しく把握し、適切に対処することが大切です。乾燥肌を根本から解決し、健やかで潤いのある素肌へと導いてください。

日々の生活やスキンケア方法に注意するほか、使用するアイテムをより刺激の少ないものへと切り替えるのもおすすめです。自分自身の肌と向き合ってみてはいかがでしょうか。