肌の状態を整えるために必須の化粧水。しかしながら、「化粧水を使ったら肌がピリピリした」「かゆみを感じる…」といったトラブルを経験する方も決して少なくありません。

化粧水が肌荒れの原因になる可能性はあるのでしょうか。刺激を感じる原因や肌に負担をかけないための使い方、敏感肌や乾燥肌で悩む方でも安心して使える化粧水の選び方など、気になる情報をお届けします。ぜひ参考にしてみてください。

化粧水で肌荒れする可能性はあるの？

洗顔後の肌からは、急速に水分が失われていきます。それを補うために使用する化粧水は、「当然肌によいもの」と思っている方も多いでしょう。

しかしながら、使用するアイテムや肌の状況によっては、肌荒れの原因になってしまう可能性も。化粧水と肌荒れの関係性について、正しい知識を身につけてみてください。

化粧水に含まれる成分と肌荒れの関係

化粧水には、肌に水分を補給するためのさまざまな成分が配合されています。もちろんそれらは、肌をよりよい状態へと導くために使われているもの。

しかしながら、それを受け止める肌の状態によっては、刺激や負担になってしまう恐れがあります。

たとえばアルコールが配合された化粧水は、さっぱりとした爽快感のある使い心地が魅力です。皮脂によるべたつきが気になるときや毛穴を引き締めたいとき、アルコールは優れた効果を発揮するでしょう。

一方で、肌が乾燥し敏感になっている時期に使うと、ヒリヒリとした刺激を感じてしまう可能性も。そのまま使い続ければ、肌荒れが悪化する恐れもあります。

また化粧水の状態を安定させるために配合された合成成分や防腐剤が、肌荒れの原因になる可能性も。「化粧水＝肌に優しい」と盲目的に考えるのではなく、「自分の肌に合わない可能性もある」という点を頭に入れておきましょう。

正しい使い方で肌荒れを予防しよう

化粧水と肌荒れについて、もう一点覚えておきたいのが、使い方に関する注意点です。自分の肌に合う化粧水を選んでいても、使い方が誤っていれば、やはり肌荒れの原因になる恐れがあるでしょう。

化粧水はもともと、皮膚細胞に潤いを与えて、バリア機能を正常に保つためのもの。洗顔後すぐのタイミングを逃し、時間が経ってから使用しても、十分な効果を発揮できない可能性があります。

またゴシゴシとこするようにして顔全体に広げれば、その刺激が肌荒れの原因に。汚れた手で化粧水を使えば、顔全体にその汚れを広げてしまう恐れもあるでしょう。

肌荒れを予防するための、正しい化粧水の使い方のポイントは以下のとおりです。

・洗顔後5分以内を目安に、できるだけ素早く顔全体に使う

・手のひらやコットンなどに乗せたら、肌に優しくなじませる

・手のひらや顏が清潔な状態なときに使用する

手のひらで顔全体を包み込めば、化粧水が適度に温まり、浸透力をよりいっそう高められるといわれています。顔の内側から外側に向かって、優しくなじませていきましょう。

普段使っている化粧水でしみるのはなぜ？

化粧水と肌荒れの関係性には、自身の肌の状態も深く関わってきます。普段は何の問題もなく愛用している化粧水でも、肌の状態によっては負担になってしまうでしょう。

「昨日まで問題なく使っていた化粧水だけど、今日はなんだかピリピリ刺激を感じる…」という場合、無視して使い続けると、肌の状態をさらに悪化させる恐れがあります。

何らかの事情で肌のバリア機能が低下していた場合、化粧水による刺激を感じやすくなるでしょう。異変を察知したら、化粧水やスキンケアの仕方を変えるのがおすすめです。

乾燥肌や敏感肌に合う化粧水の選び方

化粧水による肌荒れや状態悪化を防ぐためには、自分の肌に負担をかけないアイテムを選ぶことが大切です。

特に乾燥肌や敏感肌で悩む方にとっては、重要なポイントだといえるでしょう。化粧水を選ぶ際に注目したい点は以下の2つです。それぞれをくわしく解説するので、ぜひチェックしてみてください。

刺激の少ない化粧水を選ぼう

化粧水に配合されている成分の中には、肌に負担を与えてしまうものもあります。正常な肌では特に問題がなくても、敏感肌や乾燥肌が敏感にキャッチする可能性も。余分なものが配合されていない、できるだけ刺激が少ないタイプのアイテムを選んでみてください。

成分表示から刺激の強いものが含まれていないかどうか確認するのもよいですが、おすすめなのが「敏感肌用」と記載のある製品を選ぶ方法です。

化粧品成分に知見がなくても、刺激の少ないアイテムを素早く選び取れるでしょう。また「低刺激処方」という記載に注目するのもおすすめです。

こちらは製品使用時の刺激について調査した、スティンギングテストをクリアしたことを示しています。敏感肌でもピリピリ・ヒリヒリするような刺激を感じにくいので、ぜひチェックしてみてください。

保湿力の高い成分が含まれている化粧水を選ぼう

敏感肌で悩んでいる方の原因の多くは、肌の「乾燥」にあります。ただ単純に水分を補給するだけではなく、同時に保湿できるような化粧水を選択すると、肌の潤いをアップさせられるでしょう。

バリア機能が低下するのを防ぎやすくなります。具体的には、以下のような成分に注目してみてください。

・スクワラン

・セラミド

・ベタイン

・セリン

・グリシン

スクワランは皮脂、セラミドは細胞間脂質と呼ばれるものです。ベタイン・セリン・グリシンは天然保湿因子（NMF）に分類されます。どれも肌の潤いをキープするのに効果的な成分なので、ぜひ注目してみてください。

アレルギーテスト済みの化粧水を選ぼう

バリア機能が低下した肌への刺激の有無を確認するために、アレルギーテストに注目するのもおすすめです。アレルギーテストとは、製品を皮膚に貼付して、その連続刺激性を経過観察するテストです。

アレルギーテストに通過したからといって、すべての人に肌トラブルが起きないわけではありませんが、判断基準の一つとして活用できるでしょう。

普段アレルギーを起こさない場合でも、肌のバリア機能が低下した状態では反応を示してしまう恐れがあります。「アレルギー体質ではないから」と油断するのは禁物です。

効果的な化粧水の使い方を知ろう

化粧水が肌荒れの原因になることもありますが、正しく使えば、弱った肌をよりよい方向へと導ける可能性も十分にあります。

肌に優しい化粧水を選んだら、次はその使い方にも注目してみましょう。敏感肌や乾燥肌を解消するため、また肌荒れを悪化させないための化粧水の使い方のポイントは以下のとおりです。ぜひ普段の生活に取り入れてみてください。

洗顔回数やタイミングに合わせて使おう

化粧水は、洗顔により汚れを取り除いた素肌に使用するアイテム。洗顔のタイミングに合わせて使用するのが基本です。

顔を洗ったあとは急激に水分が失われ、乾燥が進んでしまいがちなので、できるだけ素早く化粧水でお手入れしてください。

化粧水の説明をもとに、適正量を手やコットンにとりましょう。こすらずゆっくり、肌全体になじませるようにして浸透させていきます。

小鼻やアイホール、口周りなど、細かな部分は指を使って慎重にお手入れしてみてください。

敏感肌や乾燥肌で悩んでいるとき、1日に何度も洗顔を繰り返すのはおすすめできません。洗顔そのものが、肌にとって刺激となる可能性があるためです。

洗顔のタイミングは基本的に朝と夜の1日2回です。化粧水によるお手入れも、それに合わせて行いましょう。

肌質や季節によって使い分けよう

化粧水にはさまざまな種類があります。お気に入りの1種類のみを使い続けるのではなく、肌の状態や季節に合わせて使い分けるのもおすすめです。

乾燥肌で悩んでいる方には、保湿成分が配合されたタイプがぴったり。しっとりしたテクスチャーの化粧水なら、潤いを長時間キープしてくれるでしょう。

乾燥肌以外の人でも、空気が乾燥する時期には、しっとりタイプの化粧水がぴったりです。部分的に肌が乾燥する混合肌の場合、しっとりタイプとさっぱりタイプを両方使ってみてください。

乾燥が気になる場所とテカリが気になる場所で使用する化粧水を変えれば、肌全体の調子も整いやすくなるでしょう。

本記事読者におすすめしたい商品

化粧水と肌荒れの関連性が気になったら、余分なものが配合されていない、皮膚に優しい化粧水を使用してみてください。

「種類が多すぎて、どれを選べばいいのか悩んでしまう…」という方におすすめのアイテムを、2つ紹介します。

美容液成分のみで作った贅沢モイストローション

ダマスカス・ローズが華やかに香る化粧水

化粧水と肌荒れの関係を理解して正しいケアを心掛けよう

肌の潤いを守るために、化粧水は欠かせないアイテムです。しかしながら、肌の状態や配合成分によっては、肌荒れの原因になってしまう可能性も。

ピリピリとした刺激やトラブルを無視したまま使用を続けると、状態が悪化する恐れもあるので注意しましょう。

化粧水による肌荒れが気になった場合は、まず化粧水を低刺激タイプのものへと切り替えるのがおすすめです。合成成分や防腐剤、アルコールといった成分は、弱った肌に負担をかけてしまいがち。

配合されていないタイプを選んで、優しいケアを心掛けてみてください。また保湿成分が配合されているものを選び、しっとり潤う素肌を目指すのもおすすめです。

化粧水の使い方にまでこだわれば、潤いをキープし、本来持つはずのバリア機能を取り戻せるでしょう。乾燥肌や敏感肌で悩まされたら、まずは日々使っている化粧水にも注目してみてはいかがでしょうか。