風邪でもないのに、喉が痛くなったりイガイガしたりして、困った経験はありませんか。もしかしたらそれ、「乾燥」が原因なのかもしれません。

不快な症状を和らげるためにも、原因について正しい知識を身につけておきましょう。乾燥と喉の痛み・違和感との関係性や具体的なメカニズム、和らげるための対処法や予防法など、気になる情報をお届けします。

乾燥が喉の痛みを引き起こす理由とは？

「乾燥が原因で喉に痛みを感じる」という状況は、決して珍しいものではありません。とはいえ、なぜ乾燥すると痛みが生じるのか、その理由を把握できている方は少ないのではないでしょうか。喉に痛みを感じるメカニズムや、特に注意が必要な状況は以下のとおりです。

痛み発生のメカニズム

人間の喉は、体内に空気や水分、食物を取り込むための重要な器官です。体内に余計なものを侵入させないよう、免疫による防御機能を備えています。

体内に侵入したウイルスや外的が細胞を攻撃すると、それらをやっつけるために化学物質を放出。血管を広げ白血球を集める効果が期待される一方で、腫れが生じます。

炎症を起こし腫れた部分が周囲の神経を刺激するために、痛みとなって伝わる仕組みです。

喉が潤っていれば、粘膜のバリア機能が正しく作用し、痛みが生じるまでの一連の流れは阻害されるでしょう。乾燥状態に陥ることで外敵を退けにくくなり、結果として「喉の痛み」となって現れてしまいます。

乾燥による喉の痛みが発生しやすい状況

乾燥による喉の痛みが発生しやすい状況は、主に以下のとおりです。

・冬季

・就寝中

・飛行機や電車に長時間乗っているとき

・エアコンを使用している空間に長時間滞在しているとき

・長時間の会話をしたあと

・強いストレスにされているとき

空気が乾燥する冬季は、喉も乾きやすい時期。普通に生活していても、喉の痛みを感じる場面も増えてしまうでしょう。飛行機や電車、エアコンで室温調整している空間など、乾燥しやすい場所にも注意が必要です。

水分補給する機会がない就寝中も、喉が乾燥しやすいタイミングです。鼻呼吸ではなく口呼吸になっていると、特に影響を受けやすくなります。

長時間の会話を楽しんだあとに喉に違和感を覚えることもありますが、実はこれも乾燥による影響が強いと考えられています。しゃべるために口を開けている時間が長くなるため、口腔内の水分が奪われやすいのでしょう。

また人がストレスを感じると、交感神経が活発になると言われています。唾液の分泌量を抑える働きがあるため、乾燥による喉の痛みを感じやすくなります。

痛みを放置してはいけない理由

乾燥が原因で喉に痛みを感じる機会が増えると、「あぁまたか」と感じてしまう方も多いのかもしれません。「風邪ではないのだから」と、つい放置してしまいがちですが、これは危険です。

乾燥が痛みの原因であったとしても、喉のバリア機能が低下し、ダメージを負っているのは事実です。ウイルスや細菌に感染しやすい状態と考えられるため、適切な対処を心掛けましょう。

喉の痛みを和らげるための対策とは？

乾燥が原因で喉に痛みや違和感があった場合、どう対処すれば良いのでしょうか。不快な症状を和らげるための対策方法は以下のとおりです。

加湿器の効果的な使い方

乾燥により喉に痛みを感じていても、そのほとんどは時間の経過とともに治まっていきます。だからこそ、乾燥によるダメージをこれ以上広げないための工夫を取り入れるのがおすすめです。

まずは加湿器を適切に利用し、部屋の湿度をアップさせましょう。特にエアコン使用中は部屋の湿度が低下しがちです。

湿度を体感で把握するのは難しいため、湿度計の情報をもとに加湿器の使用をコントロールしてみてください。湿度60％を目安に加湿器を使うと、喉にとって負担の少ない環境をキープできます。

「就寝中は加湿器を止める」という方も多いかもしれませんが、水分補給が難しいからこそ、夜間の湿度コントロールは重要なポイント。加湿し過ぎると結露やカビの原因になるため、タイマー機能も上手に活用してみてください。

喉の保湿に効果的なケアグッズ

空間全体での対策が難しい場合は、保湿ケアグッズを使って、自身の身の周りだけを乾燥対策するのも良いでしょう。もっとも身近で扱いやすいアイテムはマスクです。

口元を覆うマスクの内側は、自身の呼気によって潤った状態に。喉の乾燥を防いでくれます。外出中に身につければ、ウイルスや細菌の侵入を防ぐ効果も期待できるでしょう。

就寝中に口呼吸になってしまう場合も、マスクをしていれば乾燥を予防しやすくなります。マスクの着用がストレスにならないよう、肌に優しく呼吸しやすいタイプを選択するのがおすすめです。

刺激の少ない飲食物の選び方

乾燥が原因で喉に痛みを感じているとき、刺激の強い飲食物を摂取すると、症状を悪化させてしまいます。唐辛子やワサビといった刺激物のほか、アルコールの摂取も避けてください。

カフェイン入りの飲料や酸味の強い食べ物にも注意が必要です。

反対に、喉に刺激を与えにくいのは、はちみつや大根、レンコンなどです。はちみつは高い殺菌作用を持ち、喉の痛みを鎮める効果が期待できるでしょう。

大根に含まれるジアスターゼには消炎作用が、レンコンに含まれるタンニンには抗炎症作用があります。

市販薬の利用

喉の痛みが辛いときには、市販薬で症状を緩和するのもおすすめの方法です。痛み止めのほか、喉の炎症や腫れを鎮める薬にもぜひ注目してみてください。市販薬の種類も豊富なので、わざわざ病院に行かなくてもセルフケアが可能です。

薬を飲めない妊婦さんや授乳中のママ、幼い子どもの場合は、かかりつけ医に相談するのがおすすめです。妊娠中や授乳中、乳幼児でも飲めるお薬を処方してもらえるでしょう。

乾燥による喉の痛みの予防方法

乾燥による喉の痛みは、さまざまな工夫で予防可能です。具体的な方法を4つ紹介するので、ぜひ意識してみてください。

湿度を一定に保つ

乾燥による喉の痛みを予防するため、効果的なのが室内の湿度を一定に保つ方法です。部屋の中が乾燥していなければ、口腔内も乾きにくくなるでしょう。特に冬季は、こちらの方法が有効です。

湿度を一定に保つためには、湿度設定が可能な加湿器を利用するのがおすすめです。好みの湿度を指定して運転ボタンを押せば、自動で湿度を調整してくれます。

「加湿し過ぎて窓がベタベタに濡れてしまう…」といった事態も防げるでしょう。

こまめに水分を補給する

喉の乾燥を防ぐためには、こまめに水分摂取するのも効果的です。水分によって喉の粘膜が潤えば、バリア機能は高まります。喉に優しい飲み物を選べば、炎症を鎮める効果も期待できるでしょう。

飲み物を選ぶ際には、冷たいものよりも温かいものを選ぶのがおすすめです。はちみつやショウガ入りのホットドリンクなら、ストレス緩和効果も期待できます。飲み物は一気に飲み切るよりも、ゆっくりと口全体で味わうようにするのがおすすめです。

乾燥しやすい時期や場所でのルーティーンとして、ぜひ取り入れてみてください。

充分な睡眠をとる

睡眠不足は、免疫力を低下させる原因のひとつです。十分な睡眠時間を確保するとともに、ぜひ睡眠の質にもこだわってみてください。免疫力を高めることで、ウイルスや細菌に負けない体に近づけるでしょう。

喉が乾燥して違和感を覚えると、それが原因で眠りが浅くなってしまうケースもあります。「寝室で加湿器を使う」「就寝中にマスクを着用する」などの工夫を取り入れるのもおすすめです。

ガムやのど飴を食べる

喉の痛みを予防するためには、ガムやのど飴を活用するのもおすすめです。これらのアイテムは、唾液の分泌をうながすもの。口腔内が自然と潤い、喉の粘膜も守りやすくなるでしょう。

乾燥しがちな職場や電車、飛行機内などでも実践しやすい予防法です。気分転換やリラックス効果も期待できるため、ぜひ好みのものを選んでみてください。

本記事読者におすすめしたい商品

乾燥による喉の痛みで悩まされがちな方は、便利な予防グッズを取り入れるのもおすすめです。手軽かつ快適に使用できるおすすめアイテムを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

乾燥による喉の痛みは適切なケアで予防しよう

乾燥が原因で発生する喉の痛みに、ストレスを感じている方は少なくありません。「風邪ではないのだから…」と、つい放置してしまいがちですが、喉の粘膜のバリア機能が低下し、炎症や腫れが起きている状況です。適切なケアや予防法で、健康な状態をキープしましょう。

部屋の乾燥を防いだり、こまめに水分摂取したりするのも効果的ですが、一歩進んだケアをしたい場面もあるでしょう。

マヌカハニーやオーガニックコットンを使ったおすすめアイテムによる予防＆ケア方法も、ぜひ取り入れてみてください。家族みんなで使えるので、助かる場面も多いのではないでしょうか。